以下は、ALM20をユーロドルに適用した際の2013年から収集した統計データをまとめたExcelファイルです。このシステムで本当に重要なデータだけを残し、理解を深めることを目的としています。
データの概要
- 2013年1月1日からデータ収集を開始しました。このシステムの開発を始めたのが2013年なので、この年からデータを収集しています。
- ALM20では、1日に非常に多くのトレードが発生するため、各日ごとの大量のトレードデータを収集しました。
- ファイルには、勝ちトレードと負けトレードの数を年間と月間で表示しています。
勝率と負け率の計算
- 年間ごとの勝率:
- 2014年: 52.67%
- 2015年: 52.82%
- 2016年: 52.77%
- 総合データ:
- 総トレード数:約12,000回
- 勝ちトレード:6,257回
- 負けトレード:5,658回
- 勝率:52.51%
- 負け率:47.49%
このように、勝率が年間を通じて安定しており、システムの信頼性が高いことが示されています。
システムの信頼性
- 12,000回ものトレードデータがあり、非常に信頼性の高い統計サンプルといえます。
- これまでに収集したすべてのトレードを合計すると、約100,000回の統計サンプルが得られています。この膨大なデータが、システムの堅牢性を証明しています。
勝率に関する重要なポイント
- 52.51%という数字:
- 一見すると特別高い勝率ではなく、100回中わずか52回の勝ちトレードに見えます。
- しかし、この勝率が5年半にわたり、月ごと、年ごとに安定していることが重要です。
- この安定性は、まるで「聖杯」のように市場での信頼を確立しています。
- 一般的な誤解:
- 多くの人が70%の勝率を目指しますが、これはほぼ不可能です。特に、リスクリワードが1:1以上の場合、12,000回ものトレードで70%の勝率を維持するのは現実的ではありません。
- 短期間で100%の勝率を達成することはあっても、長期的に50%以上の勝率を維持することこそが重要です。
連続した勝敗について
- なぜ重要か:
- トレード中にシステムへの信頼を失わないため。
- 例えば、8回連続で負けると「このシステムはうまくいかない」と感じ、感情的な判断で間違った行動(ロットサイズの増加、過剰トレード、復讐トレード)をする可能性があります。
- 連続負け:
- システムの最悪の期間では、12回連続で負けたことがあります。
- しかし、これは統計上の一部であり、長期的には利益が出ることがデータで証明されています。
- 連続勝ち:
- 一方で、連続して15回勝つこともあります。
- 仮に1トレードあたり1%をリスクとして投資した場合、15回連続勝ちで15%以上の利益を数日で得られる可能性があります。
資金管理の統計
次に、資金管理に関するデータを簡単に説明します。この詳細は専用セクションで扱いますが、ここでは3つの資金管理戦略の結果を紹介します。
- 固定1%資金管理
- 利益率:599%(2013年以降の累積)
- ドローダウン:15.79%
- 変動1%資金管理
- 利益率:21,917.44%
- ドローダウン:21.92%
- 20%を超えるドローダウンはリスクが高いと感じるトレーダーもいます。
- 最大値の1%資金管理
- 利益率:38,159.78%
- ドローダウン:32.34%
- 高いドローダウンを抑えながら利益を最大化する方法についても後ほど説明します。
注意点
- スプレッドを考慮していない:
- 上記の利益率はスプレッドを除いた結果です。実際の運用ではスプレッドが影響しますが、それでも十分に魅力的な結果を得られます。
- 利益の再投資を前提:
- 利益を再投資することで、複利効果を最大化した結果です。このシミュレーションでは、5年半の間に一度も利益を引き出さず、全額再投資したと仮定しています。
次に進む内容
- 資金管理の詳細を学び、最適な運用方法を理解する。
- 各通貨ペアとレンジのバリエーションについて詳しく分析。
- 市場の異なるシナリオで利益を最大化し、リスクを最小化する方法を習得する。
この講義では、システムの統計的な信頼性と可能性を示しました。次のセクションでは、さらに深掘りしていきます。
前のセクションでシステムの統計的信頼性と資金管理の概要を説明しました。ここからは、以下の詳細を掘り下げていきます。
1. 資金管理の詳細と最適化
このセクションでは、資金管理に関する戦略を深く掘り下げます。主なトピックは次の通りです:
- 固定1%資金管理の利点と制約
シンプルな運用方法で、特に初心者に適しています。ドローダウンが比較的低いため、リスクを抑えた運用が可能です。 - 変動1%資金管理の仕組み
利益が増えるごとに運用資金が増加するため、より高いリターンを期待できますが、リスクも比例して増加します。 - 最大値の1%資金管理
複利効果を最大化する方法ですが、リスク許容度が高いトレーダー向けです。ドローダウンを抑えるための対策や代替戦略についても触れます。 - ケリー基準の応用
ケリー基準は、期待利益に基づいて最適なロットサイズを計算する方法で、リスクとリターンのバランスを最大化します。 - リスク分散
通貨ペアや市場条件の多様化を活用して、リスクを最小化するためのポートフォリオ管理の方法を学びます。
2. 通貨ペアごとの戦略
ALM-TCSは、ユーロドル以外の通貨ペアでも適用可能です。それぞれの通貨ペアにおいて、最適なレンジ設定と結果を以下のように分析します:
- 異なる通貨ペアの特徴
各通貨ペアのボラティリティやスプレッドに基づいた最適な設定。 - 最適なレンジ選定
50ピップスや20ピップスのレンジが効果的な場面と、100ピップスのレンジが優れている場面。 - ポートフォリオの構築
複数の通貨ペアを組み合わせることで、リスク分散と安定的な収益を目指す方法。
3. 異なる市場シナリオへの対応
市場の状況に応じて、システムの運用を最適化する方法を学びます:
- トレンド相場
システムが最大限の利益を発揮する市場状況。トレンドの強さを見極めるための指標やツールも紹介します。 - 横ばい相場(レンジ相場)
トレード頻度が増え、連続的にストップロスにかかるリスクが高まる場面。リスクを抑えるためのフィルタリング戦略を学びます。 - 重要な経済指標やニュースの影響
高ボラティリティな相場におけるリスク管理とポジション管理の方法。
4. スプレッドの影響と対策
システムの実運用では、スプレッドが結果に影響を与えます。以下の内容を詳しく説明します:
- スプレッドがシステムの利益に与える影響の評価。
- スプレッドを最小化するためのブローカー選び。
- スプレッドコストを考慮した資金管理とエントリーポイントの最適化。
5. 実践とデモ口座での練習
講義で学んだ知識をデモ口座で試すためのステップを以下のように提供します:
- グリッド構築の練習
- MetaTraderや他のトレーディングプラットフォームを使用して、異なるレンジでのグリッドを作成。
- ポジションのオープンと管理
- エントリー、ストップロス、テイクプロフィットの設定を実際に行う。
- 結果の分析
- トレード結果を記録し、勝率や連続負けの影響を検証。
6. 心理的要因の克服
トレードで成功するためには、心理的な落とし穴を克服することが重要です。
- 連続負けへの耐性
連続して負けた場合でも、システムへの信頼を維持するための考え方。 - 感情的な判断の回避
ロットサイズの急激な増加や過剰トレードなど、典型的なミスを避ける方法。 - 成功体験の活用
連続勝ちが生まれた際に、その利益を効果的に活用するための戦略。
次の講義で取り上げる内容
- 資金管理戦略の詳細と、それぞれのメリット・デメリットの分析。
- 異なる通貨ペアやレンジでの統計データと結果の比較。
- 実践的なポートフォリオ構築方法とリスク管理の手法。
このシステムは、安定した勝率を維持しながら、長期的な利益を目指すための強力なツールです。次のセクションでは、さらに具体的な運用方法と応用例を学び、トレーダーとしてのスキルを向上させていきましょう。